2024-05-21

たった一つの祝福を

楽園は近く、そして遠い

そしてまた幾らかの時間が経った。その間に私はまた体調を崩して床に就いた。その病か...…【続きを読む】
たった一つの祝福を

君、死に給えと願うばかり

それから幾らか年が過ぎて、私たちは大人になった。私は相変わらず病を負いながら何の...…【続きを読む】
たった一つの祝福を

それは証にも似た

久し振りに、床から起き上がった私は束の間の外の風を浴びて、幾分か快い気持ちで家の...…【続きを読む】
たった一つの祝福を

割れた鏡面

私と姉さんはとてもよく似ている。外見だけでなく、好きな物嫌いな物得意な事不得意な...…【続きを読む】
たった一つの祝福を

十まで生きぬと誰が言った

幼い頃から病弱で、医者は十まで生きぬと言った。それは私に課された宿命であり呪い。...…【続きを読む】
優しい未来はまだあるかい

優しい未来はまだあるかい

そうして佐一兄さんの出立の日がやって来た。結局私は佐一兄さんの誘いを肯定も否定も...…【続きを読む】
優しい未来はまだあるかい

我、汝を愛す

ふらふらとした足取りで、佐一兄さんは最初私に気付かなかったようで私の前を通り過ぎ...…【続きを読む】
優しい未来はまだあるかい

結ばれた果実

そして、そして遂に、私は五年以上も帰っていなかった私の生まれた村へと帰ってきた。...…【続きを読む】
優しい未来はまだあるかい

約束

漸く帰り着いた祖国の地であったけれど、一歩踏み締めた大地は揺れていた。それは長い...…【続きを読む】
優しい未来はまだあるかい

私の世界は美しいか

それから怒涛の数日間が過ぎ、遂に私たちに沙汰が下された。抗命罪は本来ならば確実に...…【続きを読む】